朝日新聞VS週刊朝日

ふつう、新聞社系列の週刊誌は新聞と大体同じような価値観に立った記事の書き方をしている。会社として一体なのだから当然と言えば当然だ。週刊朝日朝日新聞系列の週刊誌。両者の関係が不思議だ。
週刊朝日記者クラブにどっぷり浸かっている新聞全体を向こうに回して、「どうだ。こっちの方が本質を突いたおもしろいことを書いているだろう」と、出版社系列の週刊誌と並ぶような書きぶりをしている。

たとえば、小沢裁判。朝日新聞はずっと小沢批判に終始している。一審で無罪判決が出ても、「シロではない」「説明責任がある」と書き続ける。これに対して、週刊朝日は、検察が検察審査会を誘導したことを詳しく書き、非難されるべきは検察だと言い、形式犯でここまで追い詰める新聞はおかしい、と書く。

朝日新聞からすると、週刊朝日はきっと気に食わないのだろうと思う。しかし、両方の読者としてはこのアンバランス、この対立がおもしろい。