だれのための秘密保護法か!?

安部政権は、衆参両議院における、自民党の圧倒的な議員数を利用
して、秘密保護法案を賛成多数で成立させるだろうと言われている。
安倍総理の意志は固い。らしい。

しかし、安倍総理の決断には、どうにも???だ。

秘密保護法は、やたら、「行政機関の長は」という主語の条文が多
い。行政機関の長に様々な権限を与えるという意味をもつ。
「行政機関の長」は、大臣を指しているけれど、国会議員である大臣
は行政実務をあまり知らないから、実際には官僚がいろいろな権限を
持つことになる。

官僚が公的情報の秘密指定をする。大臣は、判こを押すだけ。
秘密指定期間はいくらでも延ばせる。30年を超えるときは内閣の
承認を条件にすることにしているが、内閣だって官僚が仕切っている
ことに変わりはない。

そして、法案第10条第1項第1号イによれば、「行政機関の長」(官
僚)は、国会に秘密情報の提供を求められたときに、いろいろ条件を
つけた挙句、断わることができる。国会は、官僚に「秘密情報を出せ」
と命令できない制度になっている。

まるで、官僚様様。
公明党自民党のヒヤリングでこのことを説明したら、議員は驚いて
いた。なのに、こういう法案を成立させようとしている。
情報を支配する者が政治を支配する。
与党は、官僚に支配される政治をなぜ切望するのか。それは国会議員、
国会の権限を捨てるのと同じではないか。

安倍総理は、秘密保護法は日本版NSCに不可欠だと訴えてきたが、
情報の流れを官僚に支配されて、どうして総理に重要な情報が流れる
仕組みになるというのか。理解不能だ。