大雪のあとの雪掻き

 先週末、今週末と2回も大雪。
 2回続けてなんて初めて。しかも、雪の量が多い。

 どちらも週末だったので、夜も昼も数回、雪掻きをした。雪掻きをしないと
玄関の戸も家のドアも雪が積もって開かなくなってしまいそうだったからだ。
とは言っても、シャベルはない。代わりに塵取り。これが丁度、シャベルの掘る
部分だけのような恰好になっているので、なかなかいい感じで雪をすくえる。

 ついでに、家のすぐ前の道路の雪掻きもした。さらに家の前の左右に少し
範囲を広げた。雪がやむと、近所からも中高年の男女が出て来て、雪掻き。
若い人はいない。住人としてはいるはずだが、雪掻きはしない。年配者の仕事と
いうことか。年配者同士、雪掻きをしながら雑談。ふだんより会話が多くなって
いる。
 細い道が何とかできる。

 2回目の雪は湿り気が多く、重い。1回目よりも足腰に来た。

 雪と雨があがり、街中に出た。
 たくさんの人が通る場所だから、雪掻きはしっかりできていると思った。が、
はずれ。開店している店の前だけがされていて、土日休みの銀行や閉店している
店の前はそのまま。わかりやすい。行き交う人たちはおっかなびっくり。

 四ツ谷にある事務所に出た。
 四ツ谷駅改札を出て四谷見附側に向かうと、まだ四ツ谷駅の敷地ではないかと
思われる坂道は雪がそのまま。四ツ谷駅はいつもこんな感じ。坂を上がって事務所に
向かう歩道。そこも自宅近くでみた商店街と同じ。自分の店前だけ雪掻き。
事務所近くの裏道も同じ。わかりやすい。

 このまま夜になって冷えたら、凍って危ないのに。

 事務所の入っている建物に入ると、目の前にシャベルが1本、壁に立てかけられて
いた。
 そう言えば、建物に入る時、入る部分だけが雪掻きされていた。それだけでも
助かった。このシャベルを使ったのだとわかる。
 「続きはあんたがやってよ」
 そう、大家とシャベルに言われているような気がした。

 事務所の前から前のビルの脇の道路の方まで20数メートルの雪掻きをした。それ
だけでも汗をかいた。
 自宅近くでは通り過ぎる人が挨拶をしていたが、ここでは無言。東京と江戸川の
向こうでは民族性がちがうのだろうか・・・

 雪掻きが一段落して事務所に戻ってしばらくすると、窓の下、わたしが雪掻きして
いた道路の延長辺りで、雪掻きをする音。雑談をする声。東京と江戸川の向こうで
民族性はあまり変わらないのかもしれない、と思い直そうか。