国会法の一部改正に関する参考人質疑

 いま、衆議院議員運営委員会で、国会法などの一部改正に関する法案の議論が
行われている。これは、特定秘密保護法で、国会の行政監視機能が著しく軽視さ
れていたことに対する「対抗策」として、与党の自民党公明党が提案した特定秘
密監視制度だ。
 野党からも民主、維新、みんなが、国会法の修正案を提案している。

 日本ではほとんどの法案が政府から提出されている現実があるから、政党が法
案を作って成立させようということ自体がめずらしい。しかも、法案の中身は、行政
秘密に対する国会の監視機能の強化を目指したもので、国会対官僚という対立構
造になっている点で、さらにめずらしい。与野党の対立といういつもの構図とはちが
う。

 なのだが、世間の風は冷たい。この法案については、これが果たして特定秘密監
視の機能を果たせるのかという疑問が、野党やマスコミから厳しく指摘されている。
秘密保護法を補強するものだという批判さえある。

 わたしは、秘密保護法案の成立反対の運動をしているときから、与野党の議員
に、「国会は行政秘密の監視機関になるべきだ」と訴え続けてきた。だから、本当
は、与野党全党一致で法案を作成し国会に提出し、可決成立させてほしかった。

 それがそうならなかったどころか、強い批判を受けるのは、法案の内容からし
仕方がない面がある。国会議員には秘密情報が扱いにくくしてある。秘密情報を
知る議員の範囲を厳しく限定したりもしている。野党議員の発言力が弱く仕組みに
なっている。などなど。
 が、これはわたしにとっては想定内。そんなわたしでも「これはイメージしていた
ものとはちがうなあ」という印象を持つ。

 それなら、作らない方がいいか。野党やマスコミの中にはそういう考え方もある
ようだ。本当にそうなのか。私はちがう。いつどんな形で力を発揮しくれるかはわ
からないが、今年12月から秘密保護法が動き出そうとしているときに、いくらか
でも暴走を食い止める(きっかけになる)仕組みは作っておいた方がいいと思う。

 明日の衆議院議院運営委員会では、参考人質疑がある。
 参考人は、森本 敏氏(拓殖大学特任教授)、永野秀雄氏(法政大学教授)、
三木由希子氏(情報公開クリアリングハウス)、それにわたしの4人。この顔ぶ
れはなかなかいいと思う。だれもが地に足のついた話をするはずだ。
 乞うご期待。