パブリックコメントへの意見をお願いします

 7月24日。情報保全諮問会議で検討して来た、「特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し
統一的な運用を図るための基準(仮称)(案)」についてのパブリックコメントが始まった。〆切りは来月24日。

 34頁までが運用基準の解説。35頁以下が書式。
 解説部分では、これまで我が国であまり詰めて議論されてこなかったようなことも書いている。むずかしいと思
うか、おもしろいと思うか。
 「おもしろい」と書いたが、決して、特定秘密保護法をおもしろい制度だと言っているのではない。運用基準は、
いわば情報管理のための運用手順が中心になるので、特定秘密保護特有の問題に特化したことだけを書いて
いるわけではない。ここに書かれている手順や考え方は、他の情報管理にも応用できるところがいろいろある
のだ。それがあるから、「おもしろい」という言い方をしてみたのだ。

 これらは諮問会議のメンバーが意見を出し合ってできたものだが、メンバー間で議論を尽くしているわけでは
ない。メンバーの問題意識を集め、実際に制度を運用する実施機関の意見も聴いて、大体こんな感じだろうか
ということころでつくったものだ。現時点まで検討して来た一定の到達点とは言える。

 書式は通常、事務的なことが形式的に書かれているだけなので、その書式内容をあまり気にしないが、今回
取り上げている書式は、注目の適性評価制度の実施に関するものであるから、かなり意識して意見を出した。
 同意書はこの内容でいいのか。
 質問票の質問項目はこれでいいのか。
 調査票の質問項目・回答欄はこれでいいのか。
 などなど。

 今回のパブリックコメントは、昨年9月のものとはちがって、特定秘密保護法の賛成・反対を問うものではな
い。あのとき反対の意見を十分書けなかったからここで、と考えられては困る。そういう意見は何千、何万集ま
っても、運用基準に反映させることはできない。反映させようがない。

 パブリックコメントは、所詮、問に対して答えるしかない。問われていないことを延々と書いても意味がない。
今回で言うと、抽象的な観念論や価値観を書いた意見も意味がない。

 そういう思いが土台にあろうがあるまいが、「この書き方ではわかりにくい。こうした方がいい」「この部分は詰
めが甘い。こうした方がいい」など、ごくごく部分的な指摘で構わないので、自分の仕事や体験などを基盤とす
るような具体的で説得力のある意見がほしい。そういうものの説得力は大きい。そういう意見が出てくれば、こ
れまでの自分の意見と掛け離れていても、大いに参考にさせてもらおうと思う。

 わたし自身も、この中にはまだまだ検討し詰めるべき点はあると考えているので、今後、さらに自分の意見を
提案するつもりだ。

 パブリックコメントにふるってご参加ください。