「都議会の情報公開」

 都議会事務局に久しぶりに資料閲覧に行った。
 都議会庁舎の2階に都議会図書館はある。
 入って正面の机の上に、「都議会の情報公開」と書いたリーフレット(折り返し4ページ)
が20冊ほど置いてあった。色がなんとなく黄ばんでいる。作成日を確認すると、「平成1
5年3月28日発行」とある。9年半前! ほかにも在庫があるだろうから、きっと、10周
年を迎えることができるだろう。

 「都議会の情報公開」によると、ここで情報公開すると、文書・図画・写真をみるだけで
も、1枚10円。1件につき100円を限度とすることにはなっているが、この件数の数え方
が曲者!で、ほとんど詐欺商法的に高額化するおそれがある。
  
 閲覧後に、「じゃあ、これとこれをコピーしてもらおう」と気軽に頼もうものなら、「閲覧料
に加えて1枚20円」とるのだそうだ。

 閲覧+写しの交付で、1枚30円。いまどき、こんなあこぎなコピー商売は、ほかには裁
判所の記録謄写(裁判所によってちがうが、1枚40円なんていうのもある。)くらいしかな
い。

 なるべく情報公開請求なんかするなよな、写しが欲しいなんて言うなよな、と言われて
いるみたいだ。

 情報公開請求者にはこんなに過酷な都議会の政務活動費は全国一高く、一人当たり
月額60万円。情報公開請求者の手数料がそちらにまわっているとは思わないが、なん
となく、釈然としない。

 デジタルカメラでの撮影が認められるようになったから、利用者はこの方がいいだろう。

 今日、都議会図書館で、東京都議会情報公開推進委員会というものがあることを知っ
た。その速記録のファイル(平成24年度から平成26年度)が閲覧コーナーにあったの
で、手に取ったら、どれも軽いこと。年2回開催されている。速記録だから逐語になって
いるのに、ほとんどが1ページ。議論らしい議論はなしの形骸化した委員会。速記録な
のに会議時間は3分から5分程度。
平成26年2月の速記録だけが4ページあったが、
藤原静雄・中央大学法科大学院教授の講演記録がほとんど。質問者はひとりだけ、そ
れも初歩的な質問。それで36分。

 改めて、インターネットで検索したら、「情報公開推進委員会の記録」が平成12年の
初回から公表されていた。初回こそ44分の会議になっているが、平成17年度から年
1回の開催がほとんどで、議論の中身はほとんどない。

 情報公開請求しようとする都民のことを考えて、閲覧手数料やコピー代を利用しや
すく工夫しようなんていう議論はなし。
これで、「情報公開推進」委員会というのは看板
をまちがえているのではないだろうか。