「書泉グランデ」のツイートの失敗はなにか?

 ITmediaニュースで、東京・神保町の書店「書泉グランデ」の公式Twitter
が取り上げられていた。

 「書泉グランデ」は割りと品揃えがよいので、わたしもかつてはよく利用し
ていた。
 取り上げられたのは、9月23日に同アカウントが投稿した「大嫌韓時代」(桜
井誠著、青林堂
を紹介するツイート。そこで、≪「隣国が嫌いな方、なぜ嫌わ
れているのか気になる方や、植民地支配、戦勝国気取り、領土問題、反日、そ
れらについて疑問をお持ちの方にオススメ」≫と記載して、このツイートが差別
的だなどと批判が殺到したのだそうだ。

 これに対して、「書泉グランデ」は
 ≪「特定の主張を支持するかのような表現があった」とし、運営元の書泉が
このほど、公式サイトで謝罪した。「様々な思想を扱う知識の場である一書店
として、決してあってはならないことと考え深く反省している」という。≫

 これ、ホントに反省しているかなあ。
 私は、書店(の従業員)が「特定の主張を支持するかのような表現」をするこ
とは全く問題ないと思う。「特定の主張」なんて、捉え方によってはどこにでもあ
るものだ。それをいちいち、「特定の主張を支持するかのような表現は問題だ」
なんて文句を言っていたら、キリがない。紋切り型の謝罪で済ませて置こうと
いう魂胆が見える。

 「隣国が嫌いな方、なぜ嫌われているのか気になる方や、植民地支配、戦勝
国気取り、領土問題、反日、それらについて疑問をお持ちの方にオススメ」と誘
導して、読んだら本当に、文字どおり、韓国がもっと嫌いになったというのでは困
るけれど、(隣同士だからなにかとあってもある程度仲良くしておかないとね。)
その本を読んだら知ったことにより理解がもっと深まり、知らないことによる偏
見が少なくなった、ということになれば、それでいいのではないか。

 勝負どころは本の中身であって、キャッチコピーではない。 まあ、刺激的ではあるけれど。出来の悪いキャッチコピーは「センス無いなあ」
とそれ自体を話題にすればいい。