スポットライトがおもしろい!

映画「スポットライト」を観てきた。
映画館は基本的にお子様向け、若者向けの上映区割りになっているので、レイトショーだった。
かみさんとふたりで観にいった。途中で眠くなると困ると思ったが、ちっともそんなことはなかっ
た。終わった後、かみさんが「おもしろかった。でも、マスコミの実情を知っている人が観ると、も
っとずっと面白いんだろうね」と言った。そのとおり。

かつて、北海道新聞の道警記者クラブの記者たちが中心となって道警の裏金追及を1年以上
(だったかな)続け、記事も1000本も書いて、道警で組織的に裏金作りが行われていたことを
道警に認めさせるという「事件」があった。
道民は道新を圧倒的に支持し、道新の記者になりたがる若者たちも現れた。

ボストングローブの追及記事と道新の追及記事。どちらもすごかった。
が、その後の展開は天と地ほどの違いになった。
ボストングローブの記事は世界的組織であるカトリック教会に大打撃を与え、組織を変えてしま
った。
これに対して、道新は・・・。

スポットライトの映画パンフレットの解説もなかなかいい。
映画の結末以降のことが詳しく説明されている。
が、マスコミ当事者として書いているのは、新聞記者や元新聞記者ではなく、週刊文春の編集
者だった。なぜ新聞記者ではないのか。ここに日本の新聞の現実がある。

実際にあったことをそのまま映画にしてあれだけ面白いのだから、新聞記者の仕事って、本当
は面白いものなんだ、とつくづく思った。新聞再生の鍵がちゃんと出ているし。
がんばれ、新聞!