児童8人ひき逃げ事件の背景を考える

CBCテレビ 7月6日(水)12時3分配信
岐阜県海津市で、登校中の小学生が車にひき逃げされ8人が軽傷を負い、運転していた男が
殺人未遂の疑いで逮捕された事件で、男は近くに引っ越して来た直後から、子どもの親らとトラ
ブルがあったことが分かりました。≫

やはり背景事情らしいものがあった。
よそから引っ越して来た男と、地元の子どもの親らとの間にトラブル?
どんなトラブルなのか。

≪この事件は、海津市海津町で先月30日、職業不詳の鷲見晴美容疑者(68)が、小学生の列
に車で突っ込み、8人に軽いけがをさせ、殺人未遂の疑いで逮捕されたものです。≫

軽い怪我でよかった。

≪鷲見容疑者は、4年ほど前に現場近くに引っ越してきましたが、近所の子どもたちが庭のプ
ールで遊ぶ様子を車を停めて窓越しに見ていたことから、保護者らが、当時自治会長をしてい
た男性に相談をしていたということです。≫

近所の子どもたちが庭のプールで遊ぶ様子を車を停めて窓越しに見ていたのは、自分の子ど
もの頃を思い出していたのか、孫のことを思い浮かべていたのか、目の前の子どもたちをかわ
いいと思っていたのか。どれも悪いことではない。その時間の長さや回数にもよっては、子ども
も親も不気味な感じがするかもしれないが、一概にいけないことだとは言い切れない。

そうだとしても、親が自治会長に相談する気持ちもわかる。
で、自治会長は男とどんな話し方をしたのだろうか。単に、「そういうことを止めろ」と言われた
のだとすると、言われた側はムッとするだろう。このときの話し方は重要なポイントだ。

≪注意された鷲見容疑者は、「車で行き来しているから、皆、自分のことを知っているはずなの
に不審者扱いされるのは心外だ」と話し、その後、通学する子どもたちの列に車で幅寄せする
行為が始まった
ということです。≫

不審者扱いされるのはたしかに厭だったろう。しかし、車での行き来だけでは、見かけるだけの
ことで、人として知り合う関係性はできていない。
かと言って、そうならないようにするために、64歳くらいでひとりで(?)引っ越してきた男はどん
な努力をすれば地域の人たちと仲良くしてくれたのか。お前が努力しないのが悪い、と言うだけ
で済ませていなかったか。男はそういうことが苦手な人なのかもしれない。自治会長や地域の
人たちはこの男と、4年間、どういう関係を築いていたのか。

通学する子どもたちの列に車で幅寄せする行為が始まった、ということは、この時点で、子ども
たちの身の危険は顕在化していた。大人たちは今回の事件が起こるまでの間、どう対処してい
たのか。

子どもたちの被害の直接の加害者は男だが、男を追い詰めたのは大人たちかもしれない。


≪警察は、犯行の動機を調べています。≫

男の刑事責任(加害者と被害者の二分論)という観点だけでは同種の問題を防ぐことはできな
い。