議員が政務活動費で大量に切手を買うという怪現象

 7月5日のブログに、政務活動費の不正使用は野々村議員だけではない、全国に蔓延
している、と書いた。

 そうしたら、今日の産経新聞の記事に、「政務活動費の「切手代」 購入費年144万円
兵庫県議も」とあった。

 記事によると、兵庫県議が政務活動費から年間144万円分も切手を購入していたとい
う。その実情は、平成25年3月21日、神戸中央郵便局(中央区)で80円切手を2万枚
購入し、「広報費」として政務活動費144万円を使っていたことになっている。独自調査
をした議員曰く、「大量の郵便物なら料金別納にすれば切手を貼る必要がない」。そのと
おり。切手を1枚1枚嘗めて貼っていたら、まちがいなく、気分が悪くなる。

 切手を大量購入した県議は、産経新聞の取材に「支援者に活動を報告する新聞の郵送
に使った。支援してくれる複数の郵便局で購入していたが、一括して買った方が理解され
やすいと判断した。心を込める意味でも、切手を貼って郵送した」と説明したそうだ。

 えっ。切手を1枚1枚貼っていた?
 あり得ない。

 記事によれば、「さらに、別の県議は24年9月、神戸八多、道場、淡河の3郵便局(い
ずれも北区)で切手を購入。25年1月にも、同じ3郵便局で購入していた。購入枚数は
計1320枚で、政務活動費約34万円を充てていた。収支報告書には領収書が添付さ
れ、「県政報告紙郵送に伴う切手代」などと書かれていたという。」

 この県議も怪しい。

 独自調査をした県議のコメント。「購入目的が報告書に書かれていても、それを証明
することは難しい。大量の切手購入は自粛すべきだ」

 証明はある程度はできる。「支援者に活動を報告する新聞」や「県政報告紙」を郵送
したというのだから、これらを証拠として添付すればよい。いくらかは裏づけになる。

 議員が政務活動費で大量の切手を購入するという現象は、政務活動費の月額が10
万円を超えるような議会では、かなり蔓延している。政務活動費を使いきれなくて、切
手を金券ショップで換金するためだ。
 「それはちがう。そんなことはしていない!」と胸を張って言えるのは、議会活動を活
発に行い、小まめに議会報告書をつくって広報している議員だけだ。