2013-01-01から1年間の記事一覧

情報保全諮問会議のメンバーの人選について

政府は、13日に特定秘密保護法(実態は、不特定秘密保護法)を公布することを 決め、これを受けて、特定秘密の指定・解除や、国家・地方公務員、警視総監、 道府県警察本部長、民間企業従業員らの適性評価に関する運用基準の策定作業に 着手するために、情報…

予想どおりの結末と予想外の現実と、これから

昨日(12月6日)深夜、参議院で自民党・公明党の賛成多数で特定秘密保護 法案が成立した。 民主党政権時代に法案は出来上がっていた。 自民党はもともと秘密保護法を作ろうとしていたから、民主党政権が法案を 提出すれば、民主党、自民党、さらに公明党の議…

すでに始まっている? 秘密保護法的社会

今日、都内有楽町にある、外国特派員協会に行って、秘密保護法の話をして来ました。 「どこの国にだってあるでしょ」という雰囲気もありましたが、話しているうちに、 この法案の異常ぶりをわかってもらえたような手応えを感じました。 そのとき話した内容を…

適性評価制度を実際に運用するのはだれ?

衆議院で可決成立した秘密保護法案には、議論されていない重要な問題がまだまだ ある。そのひとつが企業労働者の適性評価の実施についてだ。 11月22日に書いたことにさらに付け加えることがある。だれが適性評価を実際に 運用するのか、という問題だ。 …

企業労働者の適性評価はこれでいいのか?

昨日(11月21日)、日本労働組合総連合会(連合)が、秘密保護法案について、『「特定秘密の 保護に関する法律案」に対する連合の考え方』という意見を公表した。 問題意識は日弁連とほぼ共通しているが、その中で1項目。労働組合らしい指摘があり、 「なる…

寺田稔議員の質問に答えられない森担当大臣

11月15日の特別委員会で、寺田稔議員が広島県弁護士会の意見書に基づいて、法案第21条 (この法律の解釈適用)の規定に関連する質問をした。 寺田議員は、第21項第2項の「専ら公益を図る目的」という正当化理由(違法阻却事由)に ついて、弁護士会側が、行…

「テロリズム」とはなにか?

国会の審議で、「国際テロ」という言葉がよく出て来る。9.11の話も出て来る。 そこでは、「だから、秘密保護法が必要なのだ」という論調で使われる。 しかし、この言い回しは詭弁だ。 秘密保護法案に規定されている「テロリズム」の定義は、「政治上その…

裁判官は捜査機関の言いなりになる

日本のテレビドラマや映画などに出て来る刑事裁判官は、公正な判断をしてくれる神様の ような存在ばかり。でも現実は、周防正行監督の映画『それでもボクはやってない』に出て 来る室山省吾裁判官(小日向文世)みたいな裁判官がふつう。 警察官に目を付けら…

本日の参考人質疑について

本日(19日)、衆議院の国家安全保障特別委員会で、参考人質疑が行われる。 参考人は青山繁晴氏、三木由希子氏、西村幸裕氏、前田雅英氏の4人。今回もわたしは 「落選」した。国会の委員会として聴くに値しないということか。 それはともかく、三木氏は、…

裁判官は捜査機関の言いなりになる

日本のテレビドラマや映画などに出て来る刑事裁判官は、公正な判断をしてくれる神様の ような存在ばかり。でも現実は、周防正行監督の映画『それでもボクはやってない』に出て 来る室山省吾裁判官(小日向文世)みたいな裁判官がふつう。 警察官に目を付けら…

秘密保護法の構造的欠陥〜秘密指定期間は長ければいいか?

国政上、重要な情報は、それが秘密であろうがあるまいが、総理大臣や各大臣にとって 使いやすくなっている必要がある。町村信孝議員や礒崎陽輔議員、中谷 元議員、猪口 邦子議員など自民党の国会議員にテレビの対談やヒアリングで話したときに、「それは い…

「行政機関の長は」・・・に騙されるな!

憲法第41条の規定によれば、国会は国権の最高機関だ。 それが、いま、秘密保護法で覆ろうとしている。法律による改憲と言ってもよい。 たいていの法律の条文には、いろいろな主語が出て来る。いろいろな立場の人が 主体的に関わりあって制度ができていること…

すでに行われている適性評価はどうなっている?

政府は、法律上の根拠のないまますでに適性評価が行われていることを 認め、だからこそ恣意的な運用にならないよう法的整備が必要なのだ、と いう。 そして、法案として提案しているのが、秘密保護法第12条に規定されている 7項目というわけだ。 このような…

適性評価制度の適正さをうたがう

いま国会で審議している秘密保護法では、秘密情報を取り扱うのに 相応しいかどうかを判断するために、取り扱い予定者について一定の 事項についてチェックし、適性評価をするのだそうだ。「外国でも やっているのだから、日本でも」「すでに事実上行っている…

何のための参考人質疑だったのか?

衆議院国家安全保障に関する特別委員会は、11月13日、4人の 参考人を呼んで、秘密保護法に関連する意見を聞いている。その速記録を読んで呆れた。参考人は、長谷部恭男・東大教授、田島泰彦・上智大教授、春名幹男・ 早大客員教授、永野秀雄・法政大教…

「あまちゃん」法!

秘密保護法がマスコミで話題になってから、多くの人から質問される が、ほとんどの人がわたしが最も言いたいことを報道に取り上げてく れない。あまりにも取り上げてくれないので、幾人かの記者に聞いて みると、「それでは読者、視聴者にわかりにくいので」…

だれのための秘密保護法か!?

安部政権は、衆参両議院における、自民党の圧倒的な議員数を利用 して、秘密保護法案を賛成多数で成立させるだろうと言われている。 安倍総理の意志は固い。らしい。しかし、安倍総理の決断には、どうにも???だ。秘密保護法は、やたら、「行政機関の長は…

秘密保護法案の概要のここが疑問〜パブコメ意見を出しました

「特定秘密の保護に関する法律案の概要」を読みました。 問題だらけです。 特定秘密の保護に関する法律案の制定に反対します。 秘密保護法の立法化の必要性に疑問があります。 パブコメに出したわたしの意見を紹介します。 どうぞ、この法案を考える参考にし…

個人データ管理の思想

昨日、共通番号法案(マイナンバー法案)が参議院で可決され、 成立した。 新聞やテレビでちょっと目立った報道をしていたから、気づいた 人もいるだろう。 当日午後11時30分からのNHKのニュース番組では、共通番号 法案(マイナンバー法案)を取り上…

元死刑囚の精神鑑定書の出版を考える

2001年6月8日、宅間守・元死刑囚が大阪教育大附属池田小学校の 教室に乱入し、8人の1,2年生を殺害し、15人の児童・教師に 重傷を負わせた事件では、2003年8月に大阪地方裁判所で死刑判決 が言い渡され、2004年9月に死刑が執行された。 それから約9年…

路上の弁当販売の規制強化は必要か?

路上販売の特徴は、特定の場所に店舗を構えていないことと、だから、 店舗経費がかからず、資本力のない人にもできることにある。経済的 弱者にとって参入しやすい商売方法だ。 過剰な規制は生業権の侵害だ。 東京都では、路上の弁当販売を、行商の一類型と…

またしても、警察官がけん銃自殺

毎年、数件、現職警察官がけん銃自殺をしている。 自殺で多いのは、交番勤務の若手警察官(巡査)か年配の警察官 (巡査部長)。 讀賣新聞のネットニュースによれば、 5月18日、福島県警では、いわき中央署の男性巡査長(26)が、 当直勤務中の17日未…

NHK『クローズアップ現代』は現代をクローズアップしたか?

NHKの『クローズアップ現代』は、地味で、社会の関心がいまいち のようなテーマであっても、しっかり準備して作り上げている感が あり、あまりテレビを観ないわたしでも、ときどき観ている。 もちろん、人のやることだから、番組の出来不出来はあって、 ちょ…

出所者のセルフヘルプ

月2回(1日、15日)、路上販売されている『ビッグイシュー』 の213号の特集記事は「出所者のセルフヘルプ」。刑務所の出所者 が出所後、お互いに助け合って行こうという仕組み。 読んで納得。犯罪捜査、刑事裁判、刑務所、保護観察に対して ずっと思って…

アンジェリーナ・ジョリーの選択は正しかったか?

『シネマトゥデイ』の記事によると、女優のアンジェリーナ・ ジョリーが、予防的乳房切除手術を受けていた。アンジーの母 親が10年近く闘病生活を送った後、56歳の若さで死去しており、 遺伝子検査の結果、娘のアンジーも87パーセントの確率で乳がん に、50…

長崎のモン・サン=ミッシェル

モン・サン=ミッシェル(Mont Saint-Michel)(聖ミカエル の山)を長崎でみつけた!・・・? モン・サン=ミッシェルは、言わずと知れたフランスの西海岸 ・サン・マロ湾の中に立つ小島。そこには同名の修道院がある。 写真をみると、撮影の角度によっては…

死刑囚が証人、の不可解

3月29日、1995年の公証役場事務長拉致監禁事件の 逮捕監禁罪などで起訴されたオウム真理教元幹部の平田信の 公判前整理手続きで、東京地方裁判所(斉藤啓昭裁判長)は、 教団元幹部で死刑判決が確定している井上嘉浩、中川智正、 林泰男の証人尋問を…

路上の弁当販売が消える?

東京新聞は東京ローカル新聞だ。 東京ネタ、しかも、都政の重要課題にさえならないようなネタが 1面トップを堂々と飾る。 今日の夕刊トップは、「路上の弁当販売 都心から消える?」と いうネタ。こんなネタは、都心で働く者、その中でも昼飯代を節 約しな…

逮捕状の被害者名 〜 逗子市ストーカー殺人事件の発端はだれの責任か?

昨年11月、神奈川県逗子市のストーカー殺人事件では、警察官が 被疑者に対して逮捕状の被疑事実を読み上げたときに、被害者の結 婚後の苗字や転居先の部屋番号まで読み上げたため、被疑者が知っ てしまい、被害者の所在地を知ってしまったことが、悲劇の発…

朝日新聞が広報する、警察庁が考える警察官不祥事防止対策の誤り

2013年4月7日付朝日新聞朝刊記事によると、警察庁は、警察官の 不祥事防止対策として、採用直後の警察官が全員入校する警察学校など で、警察官としての資質を見極め、適さないと判断した人には退職を積 極的に勧める方針を決めた、とのことだ。警察学…