呆れた、韓国の警察の現実

 韓国の旅客船セウォル号沈没事故に関連する、関係諸機関の当時の対応状況にはいちいち
驚かされた。これが韓国の人々が築き上げてきた国力なのか、と。

 朴大統領が、従軍慰安婦問題などで、日本(政府)を攻撃しまくる姿勢は、国民の攻撃対象を
国外に求め、国民の関心をそちらにそらせる政治的判断でしかない。組織的に適切な対応がな
されていればきっと全員あるいはほぼ全員の子どもたちが助かったであろう事故の発生という
重大局面で、国民全体が韓国という国のありようを直視し、真摯に考え議論するチャンスを奪っ
たことは、重大な政治責任だ。

 そこへさらに驚くべき事件。警察の大失態。
 インターネット上のニュース『SANKEI EXPRESS』によると、
 ≪韓国警察当局は22日、南西部の全(チョル)羅南道順天市内で6月12日に発見された身
元不明の変死体のDNAと右手の一部の指紋が、背任容疑などで指名手配していたセウォル号
の運航会社、清海鎮海運会長の兪炳彦容疑者(73)と一致したと発表した。≫という。

 6月12日に発見された遺体のDNAがわかったのが7月22日?・・・!

 ≪変死体は、兪容疑者が潜伏していたとみられ、5月末に当局が強制捜査を行った別荘から
約2キロしか離れていない畑で見つかった。≫という。

 そこで、すぐにDNA鑑定をしなかったのか?

 ≪現地の報道によると、警察当局は当初、変死体を「ホームレス」のものと判断していた。その
ため、身元確認に約40日間も要した上、証拠採取も十分行っていなかったとみられる。≫

 「身元確認に約40日間も要した」のではなく、放置されていたのだ。では、なぜ、ホームレスと
判断したのか?

 ≪発見当時、遺体が身につけていたパーカーと靴はいずれも高級ブランド製品だったという。
また、現場で発見された遺留品に、兪容疑者が教祖的な立場にあり、逃走を手助けしていた新
興宗教団体「救援派」の系列会社が製造する携帯食品の容器があったほか、カバンの内側には
兪容疑者の著書のタイトルが記されていた。≫

 これらの証拠からは、どう考えても、ホームレスという結論は出ない。ホームレスと判断した理
由がわからない。仕事が面倒臭かったので、ホームレス扱いにしてしまったということではない
か。どうしようもない、救いがたい大失態だ。

 これが韓国の警察の当たり前の現実だとすれば、警察組織全体の解体さえ視野に入れて、警
察のありようを考えた方がいい。国民は単に警察や大統領を感情的に批判、非難するのはやめ
て、韓国ではなぜこのようなことが起こってしまうのかを、冷静に、自分のこととして考えるべきだろ
う。それがきっと、韓国の国力を高めることに繋がるはずだ。