政務活動費 全額報酬化答申に区議会「いい迷惑」

毎日新聞2015年12月24日 21時18分(最終更新 12月25日 00時04分
≪東京都千代田区が区議1人当たり月15万円の政務活動費のうち10万円を報酬に組み
込むことを検討している問題で、石川雅己区長の諮問を受けた区の審議会が24日、使途
の報告を義務付ける政務活動費制度は廃止すべきだ
として組み込みを認める答申を出し
た。 ≫

「使途の報告を義務付ける政務活動費制度は廃止すべきだ」
すごい提言。
千代田区議会の政務活動費の使途をチェックするために千代田区議会が議員提案でつ
くった、政務活動費交付額等審査会を区長の諮問会議が廃止すべきだ、と提案。議会を
完全に嘗めてかかっている。笑止千万。アホらしくて嗤うしかない。

現在の千代田区議全員にアンケートや聴き取り調査さえしないで、こういう答申を出す審議
会の委員たちのセンスを疑う。
議員なんて金さえくれてやればどうにでもなる。区長の
狙いがみえみえだ。そんな区長のお先棒担ぎに軽く乗ってしまう審議会の委員たちはとて
も区民の代弁者とは言えない。

千代田区の「政務活動費の報酬振り替え」問題が、高まる批判の中、実施に向けて手続
きを一つ越えた。ところが、振り替えてもらう側の区議会では批判を恐れてか、実施に否定
的な声が強まっており、実現するか流動的になってきた。≫

そうだろうか?

≪区議会は24日、戸張孝次郎議長(自民)名でこんなコメントを出した。「千代田区議会は、答申には一切かかわっておりません」 ≫

一切関わっていない・・・

≪取材に応じた戸張氏は「議会もかかわっていると思われ、いい迷惑だ。区長の相談には
乗らない」と話し、答申通りの条例案が出された場合、審議に応じないとした。一部議員の
答申への関与の有無を問うと、「そこは分からない」
と答えた。≫

審議に応じないかどうかは議長の独断では決められない。それが議会の合議制たるゆえん
だ。一部議員の答申への関与の有無は「わからない」という。一部議員が多数なら、議会は
条例案を可決成立させるだろう。

区議会のコメントは「(政務活動費の)透明性の確保に逆行するものだ。報酬は仕事へ
の対価。政務活動費は調査活動のための必要経費で全く性格を異にする」などと答申を
否定し、「到底受け入れることはできない」
と結んでいる。戸張氏は「内容は全会派に相談
した」と述べた。≫

このコメントの指摘は正しい。
答申のアホさ加減が際立つ。

≪最大会派・自民の嶋崎秀彦幹事長(前議長)も、「議長コメントと全く一緒」と強調。無所
属の小枝すみ子氏は「答申は飲み食いが議員活動の重要部分だと勘違いしている。これ
から試されるのは私たちだ」
と話し、議長コメントに賛同する。≫

小枝議員の「これから試されるのは私たちだ」。そのとおり。

千代田区議の政務活動費を巡って、不適正支出の返還請求訴訟を起こしている区民の
男性(70)は「答申に10万円を報酬にする根拠が示されていない。単なる数字合わせで
言葉もない」とあきれていた。≫

この条例案が成立した先の千代田区には区長の独裁政治とこれに追従する翼賛議会し
かない。