物議を醸すクジラの死骸写真

BuzzFeed Japan 3月16日(水)17時13分配信
≪第25回「オホーツクの四季」写真コンテストで最優秀賞に選ばれたクジラの死骸の写真が
物議を醸している。批判を受け応募者は受賞を辞退したというが、写真の意図はなんだった
のか。応募者の男性に話を聞いた。≫

≪海岸に打ち上げられたクジラの上で、ある男性がポーズを取っている作品が北海道立オホ
ーツク流氷科学センター主催の写真コンテストで最優秀賞に選出された。題名は「征服」。≫

征服か。子どもが小山に駆け上がって、「一番だ!」と言っている感じ。深みのない題名だな。

Twitterではこの写真に対し、「いい気分はしなかった」、「生きてても瀕死のクジラの上に
乗る行為を誉めるのは倫理観を疑う」など批判の声が相次いでいる。≫

いい気分になるかどうかがポイントか。
巨大な鯨を幾人もの人間が銛で仕留めている写真でも倫理観を疑うのか。

≪一方で、「なんで不謹慎っていわれるのかが謎」、「表現の自由だし、別にいいんじゃない
のって思う」と肯定する意見もある。≫

謎の一言でおしまいか。
表現の自由として構わないということと、芸術作品として「いいね」になることとは違う。
別にいいじゃない、というレベルの問題ではない。
こっちも深く考えていないのでは?

≪なぜ、この写真が優秀賞に選ばれたのか。朝日新聞によれば、審査した北海道写真協会
の会員は「クジラは生きていると思った。その上に乗っかるなんて勇気があると思ったし、感
動したので選んだ」と説明しているという。≫

審査した北海道写真協会の会員の説明も軽すぎる。

≪批判を受け、北海道立オホーツク流氷科学センター所長の高橋修平氏は3月15日、応募
者の男性が受賞を辞退したと発表した。≫

賞の撤回ではなく、辞退ね。

≪「この度は、当センター主催の『オホーツクの四季写真コンテスト』において、多くの方から
フェイスブック等でご意見ご感想を頂いております。
お騒がせしている事案については、当施設における審査の判断基準が明確ではなく、自然や
環境を研究する機関でありながら、それらへの配慮や認識が欠如していた点を原因と考え、
多くの方に不快な思いをさせてしまい、猛省しております。
寄せられたご意見を受け、審査員と応募者に事情を説明しましたところ、ご本人様より辞退す
る旨のお話があり、最優秀賞(北海道知事賞)は『該当作品なし』と致しました。
今後におきましては、生命の尊厳及び人道の尊重について適切な配慮を欠くことのないよう、
対処して参りたいと考えております」≫

だれにも注目されないより、お騒がせの方がいい。
当施設における審査の判断基準が明確ではなく、ということなのか。審査員が幾人いたのか、
どんな議論をしたのかわからないけれど、審査のときの議論が稚拙すぎたということではな
いか。

辞退の結果として「該当作品なし」ということ。

≪応募した男性はBuzzFeed Newsの取材に対し、「たまたま海辺で見かけた風景を撮影し
た。他にも同じく撮っている人がいたから撮った」と撮影時の状況を説明。クジラだけの写真も
撮っていたが、「(写真が)おとなしいから」と考え、人が乗っている写真をコンテストに応募し
た。批判については主催者側からの説明で初めて知り、「主催者側に迷惑をかけるのであれ
ば辞退する」と伝えたという。≫

浅い。

≪題名は「思いつき」で、「クジラの背中に乗ったという『征服』」を表現したかったとする。≫

浅い。

≪「クジラの上に乗る行為を誉めているのでは」というネットの意見に対して「そんなつもりで
出したわけではない。撮る人によって違う捉え方がある」と主張。今回の事態については「こ
んなに批判されるとは思わなかった。自分なりに反省しなければいけない」と話している。≫

軽い。言葉を使わず写真だけでメッセージを伝えようとするのであれば、あまりにも考えが無
さ過ぎる。

これが日本社会の中の“対話”の現実ではないか。