<米大統領選>トランプ氏が当選確実

一昨日の夜だったか。ニュース番組では、いろいろあるけどクリントンが当選するだろう的な
コメントをしている中で、フジテレビの木村太郎は、これまで幾度も米大統領選挙を観てきた
経験から、はっきり、「トランプが当選する」と言い切っていた。

そして今日。

毎日新聞 11/9(水) 16:46配信
米大統領選は8日、投開票された。米メディアによると、政治経験のない共和党候補の実
業家ドナルド・トランプ氏(70)が激戦州の中でも大票田の南部フロリダや中西部オハイオ
ど重要州を制した。勝利が確実視される残る州の選挙人を合わせると、当選に必要な過半数
270人を超える見通しで、当選を確実にした。鍵を握る激戦州で敗戦した民主党候補のヒラ
リー・クリントン国務長官(69)は、民主党地盤の東部や西部の諸州などを中心に確保した
が、及ばなかった。AP通信はトランプ氏が当選したと速報。米CNNによると、クリントン氏は
トランプ氏に電話し敗北を認めた。≫

イギリスのEU離脱、EUの難民問題、イスラム教徒の世界的急増、IS(的価値観)に傾倒す
る若者達、フィリピンのドゥテルテ大統領の誕生。その延長線上にトランプ大統領の誕生はあ
る。いま、世界で何が起ころうとしているのか。それは日本、日本社会にどのように影響して来
るのか。旧来の政治・経済の延長でこれからの世界、生活を考えることはできなくなって来て
いることは確かだ。

一国の大統領は世界の人気投票で決めるものではない。その国の国民が選ぶのだ。
ドゥテルテ大統領のわかりやす過ぎる発言は、報道では「暴言」扱いだが、「暴言」の烙印を押
す側の人たちは、その「暴言」に危惧感を抱かない国民をばか者だと考えているのだろうか。
そう言ってしまうと、そこで思考停止だ。「理解できない」で終わってしまう。それでは国と国の
関係が断絶してしまう。断絶していいことはない。理解しようとする努力が必要だ。

国民が大統領を選ぶ尺度が世界の常識や期待とはちがうのだ。これまで違和感を抱かなかっ
たのは、たまたま両方が似通っていたからに過ぎない。ドゥテルテ大統領の「暴言」はこの違い
をはっきり気づかせてくれた。「暴言」があっても、国民にとってもっと重要なことをしてくれてい
る、あるいは、してくれるのであれば、国民としてはOKなのだ。「暴言」も、見る角度や「暴言」
の背景を深く掘り下げれば、暴言ではないのかもしれないし、国民は共感を抱いているのかも
しれない。

アメリカはこれまでにない新しいカードを切ってきた。