都民ファーストの会に勝つだけの実力はなかった

昨日の都議選は、都民ファーストの会の圧勝、自民党の歴史的敗北で終わった。
小池都知事都民ファーストの会の当選者は大喜びしているに違いない。しかし、
都民ファーストの会の候補者に投票した都民が同じように喜んでいるかというと、
そうではない。

投票日前日の秋葉原の群集は「安倍、辞めろ!」と繰り返し叫んでいた。これに
違和感を抱かない多くの人がいた。これは国政レベルの自民党議員や安倍総理
への強い不満、怒りであり、都民ファーストの会への声援ではない。

多くのアンチ自民党が短期間で増え、それが自民党以外の候補者に投票するこ
とにした、しかし民進党共産党は厭だということで、消去法で都民ファースト
会の候補者にでも投票するかとなったに過ぎない。そうでなければ、政策も実績
もない候補者が軒並み当選できるはずがない。

稲田防衛大臣の暴言はとても弁護士資格を持っている者とは思えないひどいも
のだった。「誤解」という弁解で済むはずがない。防衛省自衛隊も困るに違いな
い。安倍総理が稲田防衛大臣を解任するか辞任させていれば、かなり違う展開
になっただろう。安倍総理にはその読みがなかったのだろうか。

かつて自民党に圧勝して政権をとった民主党衆議院解散直後の衆議院議員
選挙で自民党に惨敗し、その後立ち直れなくなっているのも、民主党政権のあま
りの情けなさに呆れた国民が、絶対に民主党には投票しないというアンチ民主党
になり、自民党候補者に投票したときと全く同じ構図だ。

都民ファーストの会はこのことをはっきり自覚して、全議員が短期間のうちに優
秀な議員に変身する努力をしないと、すぐに議員が次々にボロを出し、都民ファ
ーストの会は一気に自滅して行くだろう。