国土交通省の個人情報保護法の理解度を疑う

時事通信 12/1(木) 15:32配信
覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された歌手のASKA=本名・宮崎重明=容疑者(58)がタクシー
に乗っていた際の映像がテレビ局などに提供されていた問題を受け、国土交通省は1日、タクシーや
バスの業界団体にドライブレコーダーの映像を適切に管理するよう通知した。≫

記事からはなにが適切な管理なのかわからない。

今日(12月1日)、国土交通省自動車局安全政策課長と旅客課長の連名で出された、公益社団法人
日本バス協会会長、一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会会長、一般社団法人全国個人タク
シー協会会長あての、「ドライブレコーダーの映像の適切な管理の徹底について」という通知をみると

『今般、タクシーに装備されたドライブレコーダーにより後部座席の乗客が撮影された映像がテレビ等
で放映されるという事案が発生した。
いうまでもなく、ドライブレコーダーの映像は、運転者に対する安全運転指導や事故調査・分析を効果
的に行うなど事業用自動車の安全確保のために活用されるべきであるにもかかわらず、安全・安心な
運送を提供するべき自動車運送事業者が、その趣旨に反し乗客のプライバシーに配慮することなく
マスコミに映像を提供するという行為が行われたことは、誠に遺憾である。
このため、ドライブレコーダーの映像に関しては、乗客のプライバシーを十分に配慮した上で、社内規
程の作成を含め適切な管理を徹底するよう、貴会傘下会員に対し改めて周知されたい。』

この通知からも何が「適切な管理」なのかわからない。
それに、「誠に遺憾である」って、どういうこと?
≪担当者は「法違反ではないが、一般常識やモラルを考えると良くない」と説明している。≫

「担当者」は国土交通省の広報担当の職員らしい。
どう考えたって個人情報保護法違反だ。それを監督官庁がこんなことを言っているのだから、国土
交通省の個人情報保護法の理解度を疑う。
これでは話にならない。個人情報保護委員会が仕切らないとダメのようだ。