トヨタ1兆円回復記事の意味がわからない

最近、新聞・テレビ・ラジオで、「トヨタ1兆円回復」という報道に接した。
トヨタ自動車が発表した、来年3月までの1年間(2013年3月期)の業績予想が、国内外の子会社を含めた連結ベースで、前期の2.8倍の1兆円に営業利益が拡大するというものだ。

豊田社長「全社をあげて取り組んで来た収益改善活動が着実に進捗し確かな手応えを感じている」

スポーツや芸術で日本人が海外でも高く評価されたりするのは、自分には関係ないけれど単純に嬉しい。
しかっし、このニュースは一体、国民にとってどれだけ意味があるのだろうか。報道の内容からはちっともわからない。

トヨタ自動車の営業利益の拡大が国民にとって意味があるとすれば、それは、非正規雇用労働者から正規雇用労働者が大幅に増えたとか、トヨタ自動車が国に納める税金がいくら増えたという場合であって、非正規雇用労働者のクビをどんどん切って、生産拠点を海外に移して正規雇用労働者も減らし、国に納める税金は少なくなる、ということなどがあるとすれば、日本国内の生活の基盤を置く国民にとってはちっともうれしいことではない。

マスコミには、トヨタ自動車と直接関係の無い国民にとってどういう意味があるのかを、しっかり報道してほしい。
トヨタ自動車の単なる自慢話なら報道する意味は無い。