警視庁ホームページの表記のトリック?

 警視庁ホームページの「採用案内 警察官」をクリックすると、平成26年
度の試験案内が出て来る。
 末尾に、平成23年度、平成24年度、平成25年度の「合格倍率」が紹介
されている。
 男性警察官と女性警察官を分け、それぞれを1類、2類、3類に分け、「受
験者数」「合格者数」「倍率」
が書かれている。

 1類(大学卒業程度):30歳未満で大学(学校教育法による)を卒業又は
平成27年3月までに卒業見込みの人と、21歳(平成5年4月1日までに生
まれた人)以上30歳未満で大学卒業程度の学力を有する人。

 2類(短大卒業程度):30歳未満で短期大学(学校教育法による)を卒業
又は平成27年3月までに卒業見込みの人と、19歳(平成7年4月1日まで
に生まれた人)以上30歳未満で短期大学卒業程度の学力を有する人。

 3類(高校卒業程度):30歳未満で高校(学校教育法による)を卒業又は
平成27年3月までに卒業見込みの人と、17歳(平成9年4月1日までに生
まれた人)以上30歳未満で高校卒業程度の学力を有する人。

〔1年間の試験回数〕
 男性警察官:1類が3回、2類が1回、3類が2回
 女性警察官:1類、2類、3類ともに各1回

〔採用予定人数〕
 男性警察官:1類が1,230名、2類が30名、3類が350名/総数:1,610名
 女性警察官:1類が160名、2類が20名、3類が60名/総数:240名

〔合格倍率〕
 年度ごとに、受験者数・合格者数・倍率が紹介されている。
【男性警察官の1類】
 平成23年度/16,791、1,703、 9.9倍
 平成24年度/14,558、1,282、11.4倍
 平成25年度/13,128、1,438、 9.1倍
【男性警察官の2類】
 平成23年度/  178、  35、 5.1倍
 平成24年度/  229、  26、 8.8倍
 平成25年度/  160、  19、 8.4倍
【男性警察官の3類】
 平成23年度/ 3,189、 421、 7.6倍
 平成24年度/ 3,069、 307、10.0倍
 平成25年度/ 2,738、 312、 8.8倍

 1類から3類まですごい倍率だ。
 過去3年間のこの倍率をみるかぎり、毎年たくさんの若者が警察官採用
試験を受験している。若い警察官が必死なって応募者を集める必要など
ない。
 なぜ、若い警察官が自殺するほど悩むのか?

 警察関係者が教えてくれた。
 「警視庁のホームページの「受験者数」は応募者数ですよ。警視庁では
わかっていて、倍率を高く見せるために、応募者数を「受験者数」と意図
的に書いているんです」
 実際の受験者数こそ公表されていないというのだ。

 受験者数が応募者数に比べて遥かに少ないことが1度でもあれば、試験
を実施する側は当然、異常に気づき、疑問を抱くはずだ。そして、落差の
原因を解明しようとするだろう。
 ところが、その落差が毎年起こっているとすれば、その異常はわかって
いて放置されているということであり、試験を実施する側も原因を承知し
ている事態ということになる。
 警視庁は若い警察官を犠牲にして倍率を水増しいているのかもしれない。