武藤貴也衆院議員の「利己的」を問う

時事通信 8月19日(水)16時56分配信
≪未公開株をめぐる金銭トラブルが表面化した自民党の武藤貴也衆院議員(36)
=滋賀4区=は19日、同党に離党届を提出した。≫

時事ドットコムによれば、武藤議員と言えば、
ツイッターで、安全保障関連法案の反対運動を展開している学生団体「SEAL
Ds」
について、「彼らの主張は『戦争に行きたくない』という自分中心、極端な利
己的考えに基づく。利己的個人主義がここまでまん延したのは戦後教育のせい
だろうが、非常に残念だ」
と書き込んだ。≫

「戦争に行きたくない」
この考えは利己的だろうか。そういう評価しかできないだろうか。
それを武藤議員は簡単に断言する。しかも、原因は戦後教育のせいだろうとまで
書く。ずいぶん、大雑把。というか、およそ原因分析になっていない。
ところで、あなたは戦前の教育を受けたのか? そんな年には見えないが。
批判に対して、修正発言どころか、「それのどこが悪い」と開き直った。威勢のいい
ことだ。

その武藤議員が
代理人を通じて離党届を提出。党執行部に対し「党に大変迷惑を掛け心苦しく
思っている。プライベートなことでこれ以上党に迷惑を掛けるわけにはいかない」
と伝えた。≫

なんで自分で、ではなく、代理人を通じてなんだ。潔さがない。

どんな迷惑かと言うと、19日発売の週刊文春によると、
≪武藤氏は昨年、知人らに「値上がり確実な新規公開株を国会議員枠で買える」
と持ち掛けた。この呼び掛けに23人が応じ、約4100万円を集めたが、実際に
株は購入されておらず、一部の出資金も返済されていない。

少ししか買えなかったので、少ししか配分できなかったというのならともかく、実際
に株を購入していなかった。しかも、一部の出資金も返済していない。となれば、
かなり詐欺っぽい。詐欺罪が成立する可能性が大いにある。
多くの知人を騙して金を集めた。これは、だれが考えたって、典型的な利己的な
行為だ。

しかも、武藤議員がこのようなことをしたのは「昨年」だったというから、「SEALD
s」の主張に利己的と突っ込みを入れるより前のこと。自分の利己的行為(たぶん
犯罪!)を棚に上げて、この発言か。
しかも撤回しないで開き直る。これで国会議
員。これが国会議員。どういう神経、センスをしているのか。責任感の欠片もない
人だ。
自民党離党で済むことか。

武藤氏が発表したコメント
≪「ご迷惑をお掛けした皆さまには心よりおわび申し上げます。関係者らと相談し
きちんと対応してまいりたい
」≫

関係者らって、どういう関係の、だれだ?
きちんとした対応ってなんだ?
せめてここでは利己的でない潔い振る舞いを期待したいが、果たしてどうなるだ
ろう。