マイナンバー。何でもかんでも「提供しろ」はおかしい
9月に入ってから、あちこちから「マイナンバー(個人番号)を教えろ」という通知が
増えている。今日も来た。
私のところへも、たった数千円の報酬(!)を貰っただけなのに、この通知が来た。
「いらないはずだ」と言ったら、「わかりました」となったのに、また請求の通知が来
た。大学なのに学習能力がない、みたいだ。
「教えないと、調査に入るぞ」みたいな、脅し文句が書いてある通知もある。え、こ
の番号、そんなに大そうなものなんだったっけ?
国税庁のHPを確認すると、マイナンバー(個人番号)の提供について、「提出基準
に満たない金額(消費税込みで5万円以下)の法定調書を作成し提出する場合に、
番号を記載する必要はありますか。」という質問がある。
回答は、「金銭等の支払時等において、法定調書を提出しないことが明らかである
場合には、個人番号関係事務は生じないことから、マイナンバー(個人番号)を取
得することは認められません。」である。
個人番号を取得してはいけない、とある。そりゃ、そうだ。
ところが、この回答には続きがある。
「なお、支払金額が税法の定める一定の金額に満たず、税務署長に提出することを
要しないとされている法定調書についても、税務署に提出する場合には、法定調書
に変わりありませんので、支払者や支払を受ける方のマイナンバー(個人番号)又は
法人番号を記載する必要があります。」
個人番号を取りなさい、と。
じゃ、やっぱり、出さなきゃいけないのか。
いやいや、支払金額が税法の定める一定の金額に満たず、税務署長に提出すること
を要しないとされている法定調書なのだから、税務署に提出しなければいい。それだ
けのこと。
これで文句なし。これで丸く収まるはずだ。
手間がかかるばかりで(事業者も税務署もたいへん)、それに見合うだけの税の増
収が見込まれる制度ではないのに、必死か淡々か、集める人の気持ちはともかく、
どうしてそんなに集めたがるのか。官民挙げて国中がこういう雰囲気になるのはよくない、と思う。